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[57] 監督 お名前:監督  2012-05-30 19:34:31 
「予想屋てっちゃんのひとり言」
今回はEURO2012の優勝当てクイズをやりますが、サッカーが全く判らない方に。子供に聞かれて何も答えられないと親の威厳を保てないので・・。偉そうに語ってはずれたら監督のせいにしよう。

【抽選】
ポットと呼ばれるランク分けをしてから抽選を行うため本来ならFIFAランクの上位同士が予選で同組になることは少ない。しかしながら今大会はポーランド・ウクライナの共催で両国はポスト国としてシードされる。この2カ国は出場16チーム中、FIFAランクは最下位の2チームなのでポット1にはランクの最上位2チームと最下位2チームが同居することになる。つまり簡単に言えば比較的恵まれた組が2組、死の組が2組出来ることになる。最新のFIFAランクで4チームすべてが10位以内(内3チームが5位以内)のグループBはまさに死の組。また、グループCも優勝候補筆頭のスペインをはじめ好チームが揃った。逆に開催国が入ったグループA、グループDは比較的実力がバラけた恵まれたグループと言える。短期決戦だけに、上位進出を目指すチームは決勝トーナメントにチームのピークを合わせてくる。予選突破に労力が必要な死の組上がりのチームが最後まで持たないことは過去の大会でも多い。

【EURO】
ワールドカップでは長い歴史をひも解いても優勝国は世界大会でありながら8カ国(19大会中)しかない。ダークホースが旋風を巻き起こすことはよくあるが最後(優勝)まではなかなか届かない。それに対しEUROでは前々回のギリシャ、92年のデンマークなど伏兵が頂点まで上り詰める傾向があり、優勝国も過去13大会で9カ国に上る。連覇を達成した国はなく今回連覇を目指す大本命スペインには嫌なデータか。大穴を助長するつもりはないけど今年1月アフリカネーションズカップで超ダークホースのザンビアが優勝したのには驚いたものだ。

【グループA】
《ポーランド》・・・開催国。他の出場国に比べると確かにFIFAランクは低い。ただ、今年ドルトムントでブレークしたレバンドフスキー、同じくドルトムントのピシュチェク、ブラシュチコフスキー、アーセナル不動の守護神シュチェスニーなどタレントは豊富。地の利を最大限生かせれば同組に絶対的なチームがいないだけにダークホースの匂いはする。
《ギリシャ》・・・あまり語るような印象がないなぁ。ネットか何かの文献引用したら意味ないし。前々回優勝国。お金がない国。シャルケ(内田の同僚)のパパドプーロスはいいね。ヘディングが無茶苦茶強い印象。
《ロシア》・・・結構有りかも。予選で楽な組に入ったのは大きい。更にグループAは勝ちあがったときの日程的なアドバンテージもあるし。アルシャビン、パブリチェンコももうひと花咲かせそう。私の持論は「サッカーは究極のチームプレー」。世界中で活躍する選手を集めたドリームチームでも寄せ集めではチームとして機能しないのは現代サッカーでは当たり前。今の日本代表がいい例でそれくらいチーム戦術は多様化している。その点主力を国内リーグに揃え、チームとして完成度の高いロシアは面白い存在。
《チェコ》・・・何と言ってもアーセナルのロシツキーかな。アーセナルでは復調して後半は存在感あったな。この司令塔の出来次第かな。

【グループB】
《オランダ》・・・優勝候補の一角。ただ南アW杯の時がピークの印象。ファンペルシーのブレイクは好材料もスナイデルの不調で相殺か。カイトもリヴァプールで出番が減り、ファン・デル・ヴィールが怪我明けなのに代表されるようにディフェンス面がちょっと心配。優勝候補なので粗を探したくなるけど本命なのに変わりはないか。
《デンマーク》・・・といえばW杯では日本に敗れ予選敗退となった。しかしその後はFIFAランク10位が示すように順調にチーム力を挙げている印象。予選でも同じ組だった同組のデンマークを退け1位で予選を抜けている。特にエリクセンの成長が大きい。W杯でも本田、遠藤の飛び道具で日本が終始優位に進めたが得点が入るまではデンマークのポゼッションが上回っていた。典型的な死の組だけに低評価になりがちだが簡単には予想から切り捨てられない。
《ドイツ》・・・スペインと並んで優勝候補の筆頭。ラツィオでの後半戦を怪我で棒に振ったクローゼ。大一番で力を発揮しきれない同胞のマリオ・ゴメスを考えるとクローゼの存在は重要。どこまで回復しているのか?また、代表に入るとドルトムントでのプレーとは別人になってしまうフンメルスの出来がカギ。とにかくどのポジションにも穴がない。なるほど強い。
《ポルトガル》・・・前回W杯では優勝に予想したが期待はずれ。ドイツ大会の印象が予想を狂わせた。とにかく出入りが激しい。大量得点も取るが大量失点もする。守備の不安含め大味なカラーは短期決戦では本命視しにくいか。ちなみにF.S.C.のエンブレムはポルトガルをぱくった・・じゃなくて参考にした。

【グループC】
《スペイン》・・・何と言っても大本命。ただ、プジョルとビジャの離脱は見た目以上にキツイ。確かに変わる選手はたくさんいるしレベルも高い。それでも痛い。今年1年調子の上がらなかったピケも含めてセンターバックは不安要素。ビジャの離脱で前の争いも混沌。最終召集メンバーもなんでF・トーレスなのだろう?ソルダードだと思うけど。チームの完成度から言えばこの大会でスペインが負けるよりバルセロナがチャンピオンリーグでまける方が確率は低かったと思う。そのバルセロナがチェルシーにCLで敗れたのだから・・・。
《イタリア》・・・チームのカラーが変わろうとしている。守ってカウンターでは通用しなくなっているのを南アのW杯で実感したのだろう。もちろん完成型までは道なかばだが予選からの順調ぶりは素直に評価したい。厳しい組に入ったことから予選突破にはそれなりに労力が必要で最後(優勝)までとなると強烈はインパクトが必要。インパクトになりうるのはバロテッリか?プランデッリは使うかな?それにしても八百長疑惑がなかなか消えないねぇ。コンテまで家宅捜索?ユーベの優勝が取り消されたりして。
《アイルランド》・・・グループCでは一番低い評価もとにかくしぶとい印象。負け方に印象が残るチーム。何しろ簡単には負けない。ある意味グループCのカギを握る存在だ。個人的にはすごく好きなチームで是非日本が目指して欲しいチーム。選手のネームバリューよりとにかく戦える選手が多い。この一年、予選はもとより親善試合も含めて2点差以上で負けたことがない。つまり負けるにしても1点差。このチームを象徴するような戦績だと思う。ロビー・キーンも健在。そして監督はかのトラパットーニとくればやはりただでは起きない。
《クロアチア》・・・移籍市場ですっかり人気銘柄になったモドリッチに加え、点を取るところではオリッチ、マンジュキッチ、ペリシッチ、クラニチャールとタレントは豊富。何といってもウチのチームにはクラニチャールのクロアチア代表レプリカシャツを着ている子がいるのだから応援したくなる。(最近兄→弟へと受け継がれた)ただ、メンバーが揃いながらも予選ではギリシャの後塵を拝しプレーオフの末生き残ったようにメンバーを並べただけではこの組は突破出来ない。

【グループD】
《ウクライナ》・・・開催国。何といってもシェフチェンコかな。ほとんどがシャフタールかディナモキエフの選手で構成されている。それだけにチームのカラーは出しやすいと思う。開催国ということで予選免除されたことから判断材料が親善試合のみというのは難しい。
地元の声援を受けたいところだが国内情勢があまりよろしくない。共催相手のポーランドの方がはるかに安定しており地の利という点ではポーランドに分がありそう。
《スウェーデン》・・・やはり先ずはイブラヒモビッチ。この規格外の点取り屋が調子に乗れば止めるのは簡単ではない。スウェーデンが勝ち上がるシーンではイブラの得点王も可能性大。サンダーランドのラーションもいいね。予選ではオランダと1勝1敗。当然イブラへの警戒態勢は各国万全を期するはず。イブラをおとりに使えるくらいのチーム戦術があれば・・・。
《フランス》・・・南アW杯ではどん底を経験し、失意の底からチームをここまで立直らせたロラン・ブランの功績は大きい。レアルでひと皮もふた皮もむけたベンゼマは本格化の一途。また、今年大ブレークのジルーが競争に加わるのだからレベルは高い。前回のW杯ではジダンの後継者ともくされたグルキュフが大誤算。ある意味原因がはっきりしているし、今回の中盤はリベリ、ナスリ、エムビラ、キャバイエ、メネーズ、マルーダなどひとりの不調からチームが沈むことはないと思う。あのどん底からいきなり優勝の予想は飛躍的過ぎるだろうか・・・。
《イングランド》このところタイトルから遠ざかっているが母国は母国。ただ、予選の2試合ルーニーの出場停止は痛いね。チームは監督が作るものだと思う。大会直前に監督が変わるのはやはりマイナス要素と言わざるを得ない。しかもホジソンよりはレドナップじゃないのかなぁ?組み立ても依然ジェラード、ランパード頼みでは若返りが図れていない証拠で最大の誤算はウィルシャアが怪我から帰ってこれなかったこと。こんなに長引くとは思ってなかった。好きなチームだけにルーニーが初戦から出場できてウィルシャアがいれば優勝に予想したかも・・・。



[56] No Title お名前:matsu  2012-05-12 23:12:56 
仕事やテストで参加できないが、大アウェーの地で頑張って!!



[40] 監督ブログ お名前:監督  2012-02-16 15:36:59 
卒業生大会が終了した。結果から言えばPK戦で敗れベスト8、ということになる。決勝トーナメントに入っての初戦もPK戦の末、辛くも残った事を考えればPKに救われPKに泣いた形だ。最後にベストゲームが出来たかと問われれば力を出し切れなかった部分はあると思う。協会の都合で日程が急遽変更になったことも少なからず影響があった。予選から決勝トーナメントまで3週間。いい形で予選を突破したウチには長すぎる3週間だ。

また、この日程変更により中盤の要を欠くことにもなった。ピンチの芽を摘む能力に長けたその選手を欠いたことはチームに少なくない影響を与えた。数名の選手が不慣れなポジションに就くことを余儀なくされたこともそうだが、何よりチーム全体が守備的にシフトすることになってしまった。これまで攻撃に軸足を置けていた選手までが守備に回り、結果としてチーム全体が押し上げられない状況に陥ってしまった。

前線が完全に孤立してしまう展開では前線からのこぼれ玉をまったく拾えない。結果中盤を支配され守備の時間が長くなる。守備の時間が長いのでさらに守備の意識が高くなり押し上げることが怖くなってしまうという悪循環だ。少年サッカーではこんな展開もわずか1点の得点が特効薬になることもよくあるがそれも叶わなかった。

ただ、この敗戦によってこのチームの評価が変わることはない。6年間を通したこのチームの通信簿には迷わず『合格』を付けて良いだろう。苦しい時期を乗り越えたチームは同時に大きく成長することもできたと思う。最後の試合も力負けではない以上責任は監督にある。子供達は良く戦ったと思う。指揮官に攻撃の戦術が足りなかっただけだ。「チーム作りはディフェンスから」が私の考え方の根本にある。本来、子供たちの成長には多くのポジションを経験することが欠かせない。とりわけ前でのプレー機会は積極的に作ってあげるべきだ。しかしチームはディフェンスから作る必要がある。このジレンマが常に付きまとうこととなる。

雑な言い方をすれば「攻撃は本能であり、守備は指導」だと思う。または「攻撃はイマジネーション、守備はルール」とも言える。その意味で最初からルールで縛り付けるのではなくイマジネーションを広げることが大切であり、結果それが選手を大きく育てることにも繋がる。しかしながら監督である以上チームを作る使命もある。また、守備力には指導の差が出ると思う。チームの中で監督から最も怒られ、最も怒鳴られるのはいつの代もディフェンスだ。ディフェンスの選手のご父兄にはさぞ胃の痛い思いをされたことだろう。

試合の中では、オフェンスの場合は良いプレーに目が止まるが、ディフェンスの場合はミスや失敗に目が止まる。攻撃陣の果敢なチャレンジは失敗に終わっても褒められるが、守備陣の堅実なプレーは当たり前として見逃されることも多い。こうしてみると良いところがないように思われるかも知れないが私の中でのディフェンスに対する評価はオフェンスのそれよりもむしろ高い。かく言う私も現役時代は一貫してディフェンス道を歩んでおり、これまでのチームでもディフェンスには信頼できる選手を配してきた。

今年のチームが躍進できたのも強固な最終ラインを築けたからに他ならない。この卒業生大会、チームは前回以上の成績を収めることは出来なかった。しかしながら予選、決勝トーナメントを通して全7試合を戦ったが、PKを除けば計280分のプレー時間の中で失った失点は1点も無い。

残りの1ヶ月半、子供たちにはとにかくサッカーを楽しんで貰いたい。中学に進学してもサッカーは出来るが、このチームとしてプレーする機会は恐らくないだろう。鬼のような監督に怒鳴られ続けた選手たちに楽しい時間を過ごさせてあげる事が鬼監督としての最後の仕事だ。振り返れば思い出は尽きない。腹回りと白髪の数くらいしか成長しない私とは違い、少年期の6年間における子供たちの成長は劇的だ。すっかり大きくなって、声変わりしようとも子供たちの姿には、その向こうに入学したての幼い姿が透けて見えるから可愛いのだろう。怒られては泣き、試合に負けては泣き、そうして成長していく姿を時系列で見られる事が指導者としての最高の報酬なのだろう。

6年生の卒業と入れ替わるようにまた新入生が入ってくる。その子達が6年生になる頃にはまたたくさんの感慨を与えてくれるのだろう。そして卒業していくOB達がいつの日か指導者としてチームに帰ってくることを願わずにはいられない。



[34] 監督ブログ お名前:監督  2012-01-16 19:49:41 
『好敵手』

いよいよ卒業生大会が始まった。大会の総括はすべて終了した後にとっておく。今はまだ予選リーグの最中だ。その予選も全5試合中4試合が終了し、あとは来週の中野木FCとの対戦を残すのみとなった。

中野木FCは前回の市民大会で優勝を賭け決勝戦を戦った相手であり、これまでもここぞというところで何度も対戦してきた相手だ。もちろん、通算の対戦成績など知る由もないが、もし記録をつけていたとしてもかなりの僅差なのだと思う。それくらいお互いにしのぎを削ってきた相手だ。

中野木FCの山野氏について触れておきたい。間もなく第3節が始まるキッズリーグの企画、運営を一手に引き受けてくれている人物である。参加チームが120を超えたこのリーグの組合せ、会場の割振りを、それぞれバラバラな学校行事、市の大会を避けながら組み、雨天順延まで考慮に入れなければならない。想像しただけでも気の遠くなる作業だ。我々キッズリーグの恩恵に授かるすべての人間が最も敬意を払わなければならない人物だ。

その山野氏にキッズリーグでの連絡があったので、メールに来週の対戦を楽しみにしている旨を付け加えておいた。返信で曰く『1年生から好勝負をしてきて、6年間の集大成が見れるとなると感無量』との事。全くもって同感だ。理想を言えば今大会も決勝で再戦となればそれに越したことはない。前回決勝で対戦している訳だから正真正銘の強敵であるし、予選で同組に入って欲しい相手ではない。

しかし両チームの経緯を考えると、お互い違うチームに敗れて対戦できないのであればそれもまたつまらない。最初に予選リーグの組合せを見た時には「よりによって・・」と思ったが今となってはこれも運命なのかな、とも思う。

ただ、今回の対戦の状況は前回とは少し違う。ここまで予選の4試合を全勝で切り抜けることが出来たウチに対し、中野木FCは1試合取りこぼしている。試合を見る限り負ける相手ではなかったがそれもまたサッカーだ。21日の対戦では予選の1位抜けを争う戦いでもあるが中野木FCにとってはもしウチに敗れることがあれば得失点によっては予選敗退になりかねない試合だ。

ただでさえ厄介な相手が死に物狂いでくれば簡単な試合ではない。この試合、ウチは応援に3-4年生を呼んでいる。いいところを見せたいのであればもっと勝てる可能性の高い試合を選ぶことも出来た。勝てる可能性は五分五分だと思う。そこにこそ遠路応援に来てまで見る価値があるのだ。

ウチはすでに予選の突破は決まっている。しかも4点以上の差で負けない限り、負けても予選は1位通過だ。中野木FCには予選を突破してもらいたい気持ちは強い。普段あまり試合に出られない5年生を使う考えもあるかもしれない。答えはノーだ。

相手以上に死に物狂いで勝ちに行く。手を抜くほど失礼な話はない。手を抜いたら一生山野氏に合わせる顔がない。3-4年生を前に恥ずかしい試合は見せられないからでもない。理由はただひとつ、相手が中野木だからだ。好敵手とはそういうものだ。



[32] 監督ブログ番外編 お名前:監督  2011-12-22 15:20:44 
ひとり言・・

今年も高校サッカーの季節がやってきた。負ければ終わりの緊張感は、時に選手を萎縮させ、また時に至極のドラマを生む。はかなさに於いてプロサッカーとはまた違った趣きがある。なぜなら高校3年の冬、彼らに来年はないからだ。

今年の選手権はこれと言った優勝候補がいない。こういう年は予想が難しいが、私の予想は本命に済美(愛媛)、対抗に作陽(岡山)と山梨学院(山梨)、大穴には旭川実(北海道)を挙げたい。

地元千葉県では、流経大柏、市立船橋の2強に八千代、習志野が続く。2強とは言え、最近では流経大柏が一歩リードの印象だ。中盤で相手がボールを持つとあっという間に3、4人で取り囲んでしまう。ボールを失った後の切り替えがとにかく早い。特に全国優勝した4年前は圧巻で対戦相手はどこも何もやらせてもらえなかった感がある。この『チームの約束事』は、代が変わっても健在だ。

観ていて魅力的なのは八千代のサッカーだ。創造性たっぷりのそのプレースタイルは優勝した年の野洲のサッカーを彷彿とさせる。その翌年、同じ選手権で野洲を破った八千代はそのままベスト4まで駆け上がる。最後は盛岡商に、というより雨の国立に負けたと言っていいだろう。華麗なまでの八千代のパスワークは雨のピッチに文字通り水を差される結果となってしまった。

問題なのは我らが市船だ。今年は千葉県代表の座を射止めながらも、私の周辺では『全国で勝つなら代表は流経だった』の声が大勢を占める。残念ながら私もその意見を否定できない。と言うのも前回代表となった3年まえの戦いぶりがあまりに悪いのだ。ただ前線にロングボールを蹴り込むだけで中盤からの組み立ては一切なかった。本当に一切だ。堅守は伝統なのだろうが、何をしたいのかが全く伝わって来なかった。

折しもクラブワールドカップではバルセロナが究極のサッカーを披露した。徹底したポゼッションはまさに芸術の域さえ越える。体躯で勝てない日本サッカー躍進のヒントはここにあると言っていいだろう。ポゼッションを高めていく事は言わば世界の潮流だ。ところが3年前、市船が見せたサッカーはこの潮流の対角に位置する。蹴り込む事でポゼッションを自ら放棄してしまう。言い換えれば『勝ちさえすればいいサッカー』と言える。高い守備力と前線に平均点以上の選手を置けば成り立つサッカーで、現に近年でも高校年代で相応以上の結果は残している。ただ同時に日本人にとって絶対に世界では通用しないサッカーでもある。

市船は全国制覇を何度もしている割には日本代表を輩出できないという苦言がある。私の中では前述との因果関係をどうしても払拭できない。市船を全国区に育て上げた布監督はもういない。カリスマ指導者の退任がチーム凋落の引き金となる前例は帝京(小沼監督)、国見(小嶺監督)など枚挙に暇がない。

昨年、この選手権で旋風を巻き起こしたチームがある。島根県代表の立正大湘南だ。戦前から優勝チームに予想したこのチームを追いかけた。地元代表である流経そっちのけで立正大湘南の試合会場に赴き、すっかり魅了されてしまった。ひと言で言えば攻撃サッカーなのだが、随所にアイデアが散りばめられている。それもそのはずで立正大湘南を率いる南監督は、山陰きってのアイデアマンとして有名だ。ブランド化が進む高校サッカーでは有力な選手は有名校に集中する。若干41歳の青年監督は有力選手がみな有名校へ流れていく苦境を逆手に取り、中学時代主力ではなかった選手ばかりをリクルーティングする。そこから持ち前のアイデアと創造性で毎年全国で戦えるチームを作っているのだから賞賛されてしかるべきだろう。

一方、市船はと言えば優秀な選手が集まって来る側の高校だ。市船に関してこんなデータがある。冬の選手権で3度の全国制覇をしているのに対し、夏の総体は7回も制している。3年生が新チームになって間がない総体は素材の差が出やすいが、チームが熟成される選手権では指導者の力量が大きく問われる事になる。

布監督から石渡監督へ変わった頃のコメントを見ると『市船サッカーを知り尽くして・・・』といった内容が多く聞かれた。今年から就任した朝岡監督もまた市船OBである。『伝統を守る』と言えば聞こえはいいが、伝統への固執から柔軟性は生まれない。観客は代表校にただ勝って欲しい訳ではない。かつて栄華を誇ったセリエA(イタリア)はひたすら守るというその退屈な試合内容から、いち早く変化を遂げスピード感あるプレーを随所に魅せるブンデスリーガ(ドイツ)に観客動員数でも大きく水を開けられている。

近年のサッカーは潮目の変化が非常に激しい。伝統一辺倒では勝ち続ける事は出来ないし、何より先で飛躍する選手は育たない。要は監督の見聞の広さが問われ、その体現力が問われるのだ。その意味で今年、市船がこの選手権でどんなサッカーを見せるのか大いに注目したい。

私のように船橋で育ったサッカー少年にとって市立船橋はとにかくあこがれだ。千葉県の代表に優勝してもらいたいのではなく市船に優勝して欲しいのだ。県で二番手に甘んじて欲しくない。布監督の影を追えば絶対に超えることは出来ない。全国の指導者が手本とするような新・市船サッカーを確立してもらいたい。



[31] 監督ブログ訂正 お名前:監督  2011-12-18 10:16:43 
12/13掲載の監督ブログにて、3年生選手権の最終戦(対大和田FC0-1)の先発メンバーで現在もチームに所属するのは3人と記述しましたが、自分の記憶に自信が持てないため問い合わせしたところ、厳正なるビデオ判定の結果4人であることが判明致しました。大変失礼致しました。





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